上京し、同棲を始めたとき、胸の奥はワクワクと不安でいっぱいでした。
新しい街、新しい暮らし。楽しさの反面、慣れない土地での孤独や生活のリズムの違いに戸惑うことも多く、「本当にここでやっていけるのかな」と感じる日も少なくありませんでした。
そんな日々の中で私を支えてくれたのが、一匹のミニうさぎ。
放し飼いで自由に暮らすその小さな命が、私の心を穏やかにし、同棲生活や東京での孤独感をやさしく癒してくれました。
新生活と同棲、想像以上のストレス
知らない土地での孤独感
東京での新生活は、想像以上に大変で最初から順調ではありませんでした。
頼れる友人も、相談相手も近くにいない中、慣れない街での生活は、思った以上に心に重く重くのしかかります。
昼間は気を張って過ごしていても、夜になると静まり返った部屋に孤独が押し寄せてきて、涙が出ることもありました。
小さな失敗やハプニングで増える喧嘩
同棲は楽しいことも多いですが、生活リズムや価値観の違いから小さな衝突が増えるのも事実です。
さらに、新しい環境になかなか慣れず、生活上の小さな失敗やハプニングが続くと、そのたびに気まずい空気が生まれたり、喧嘩が増えてしまうこともありました。
そんな日々が重なると、孤独感はますます強くなり、「私は一人なのかもしれない」と心細さが増していったのです。
小さな命がくれた、想像以上の安心感
そんなときに迎え入れたのが、ふわふわのミニうさぎ。
特別なトレーニングをしなくても、お部屋に放していても、トイレでしか用を足さないという驚くほどのお利口さん。
不思議と家の中がやさしい空気で満たされていきました。
彼女がそばにいてくれることで、静かな部屋が「孤独な場所」から「安心できる居場所」へと変わっていったのです。
ベッドで寄り添う姿に救われた夜
私が疲れてベッドに横になると、うさぎちゃんもそっと隣に来て寄り添うように寝転びます。
足をぴーんと伸ばして完全にリラックスしている姿、小さないびきをかく仕草、夢を見てピクピクと耳や足を動かす姿…。人間のように、夢を見ているのか、コックリ、コックリ倒れそうになって爆睡したり・・・そのすべてが愛おしく、ただ眺めているだけで心が緩んでいきました。
「言葉なんていらない。ただ隣にいてくれるだけで十分」
そう思わせてくれる瞬間が、私にとって何よりの癒しになっています。
彼の帰宅が遅い夜、涙をぬぐってくれた存在
ある時期、彼とうまくいかない日々が続き、彼の帰宅が遅い日も多々ありました。
時計の針の音ばかりが響く部屋で、ひとり待つ時間は途方もなく長く、胸の奥がきゅっと締めつけられるようでした。
「私は必要ないんじゃないか」という思いと孤独感。
その時期の私は職場でも慣れない環境、人間関係でも嫌な人が居たりで辛い時期でストレスも募り、頑張って一日を終え、帰っても孤独感。
気づけば涙がこぼれる夜も多かったです。
そのとき——トコトコと小さな足音。私の足元にやってきて、静かに横に座りました。
まるで「大丈夫、一緒にいるよ」と言ってくれているようで、張り詰めていた心が一気にほどけ、涙が温かなものに変わっていったのです。
お世話は「義務」ではなく「癒しのルーティン」
同棲だからといって彼と世話を分担しているわけではありません。
ごはん、トイレ掃除、健康チェックなどは基本的に私の担当です。
でも、不思議とその時間を「負担」だと感じたことは一度もありません。
むしろ——
- ごはんを用意すると「今日も元気でいてくれてありがとう」と思える
- トイレ、ゲージ等の掃除をすると気持ちまで整う
- 疲れて帰ってもお世話をしているうちに笑顔になっている
うさぎちゃんのお世話は私にとって「癒しの時間」。
だからこそ、東京でのストレスや日々の摩擦に押しつぶされずにいられるのだと思います。
放し飼いで暮らすために気をつけていること
- コードや家具の保護:電気コードにはカバーをつけ、危険な隙間は柵で仕切るなど
- 部屋の環境づくり:観葉植物の中で有害な種類や危険な物は置かない
- 健康管理:定期的な爪切りやブラッシング、動物病院のチェック
小さな工夫を重ねることで、うさぎちゃんはかなりその子によって個体差はありますが、私の子の場合は放し飼いでも安心して暮らせる環境が整いました。
東京で孤独を感じる人へ伝えたいこと
新しい環境に慣れず、同棲生活でのすれ違いや孤独感に悩むことは、決して特別なことではありません。
私自身もそうでした。けれど、一緒にいてくれる存在があるだけで、心は驚くほど救われています。
私の中でうさぎちゃんは、ただのペットではなく「家族」であり「心の支え」。
もし、あなたが同じように新生活や同棲での孤独、ストレスに悩んでいるなら、小さな命がきっと毎日に“ぬくもり”を与えてくれるかもしれません。
一つの大事な命なので最後まで責任を持つ覚悟で。